女性部下を扱いにくいと感じている男性上司のための女性社員への職場での接し方

女性部下を扱いにくいと感じている男性上司のための女性社員への職場での接し方

男性上司のみなさん、女性部下や女性社員が扱いにくい、接し方がわからないと思うことってありませんか?

今の日本企業は女性より男性のほうが何らかの役職につく傾向が高く、昔と違って女性の社会進出が増えたため、必然的に男性上司が女性部下を抱えるケースが多くなっています。

今回は女性部下の扱い方に悩んでいる男性上司の方向けに、女性社員の職場での接し方について紹介します。自分は上司じゃなくても普段女性社員と一緒に仕事をすることが多い同僚の男性の方にも参考になるような内容になっていると思います。

目次

なぜ、男性上司は女性部下が扱いにくい、苦手と感じるのか

なぜ男性上司は女性部下が扱いにくいと感じるのか、それはどこまで女性に厳しく指導したら良いか、どこまで仕事を任せれば良いかわからない。という点がもっとも大きな要因です。

男性上司は男性部下のが考えていることが分かっている

男性部下の場合は同性ということもあり、自分が男性として幼少期から今まで生きてきた経験から男性の思考が分かっています。

また学生時代に野球やサッカーなどのスポーツ系の部活経験がある人は、後輩の指導方法や接し方に、ある程度の経験があると思いますし、誰の指示に従えばチームが勝つことができるかスポーツや遊びを通して自然と知ることができます。

それに男性は横の関係性より上下の関係性に、重点をおく傾向があるので、上司の命令には容易に逆らえないという認識があります。サル山でボスザルができる仕組みや組織の出世争いなどを見てきて、男性は社会で生き残るためのルール(男同士の上下関係のルール)を自然と理解して生きてきました。

なので男性社員や男性部下に対しては、ある程度厳しい指導や大きな仕事を任せても大丈夫だろうという考えになってしまうのです。

男性上司は女性部下の考えていることが分からない

逆に女性部下の場合は男性上司からしたら「守らなければいけない存在」「優しくしなくてはいけない」「すぐに涙を流す」「感情的になる」などのイメージが先行し、男性部下には平気でできる指示でも女性部下に躊躇してしまうことが多いです。

また女性の場合は男性とは逆で上下の関係性よりも、横の関係性を重要視する傾向が高いため、上司の命令は絶対という認識が低く、逆らっても大丈夫だという認識あります。

これは狩猟採集時代に集落の縄張りや食料の安全を守るために、女性は隣の縄張り同士仲良くすることに注力していたのではないかという仮設があります。縄張りから抜けてしまうと女性は生きていくことが難しいため、女性は自分が所属しているコミュニティの横のつながりを重要視する傾向にあります。

上下の関係性よりも横の関係性を重要視するため、男性上司が女性部下に仕事の指示を依頼すると「なぜ私がこれをやらなくてはいけないのですか?」「これは私の仕事ではありません」など男性部下とは違った反応が返ってくるため、男性上司は女性部下の扱いに頭を抱えているのです。

女性部下には論理よりも感情を重視する

男性の脳は論理的・理性的な考え方が得意な傾向にできています。そのため女性に対して論理的・理性的に会話をすると、女性は自分が思った通りの反応や指示に動いてくれないことがあります。それは、女性の脳が男性とは逆で感情的な考え方が得意な傾向にできているからです。

女性から何か悩み事や相談事をされたときに、男性はその相談内容に対して答えやアドバイスをしてしまって、女性が納得のいかない表情を浮かべてしまうことが、よく恋愛シーンで見かけることが多いですよね。

これは女性は男性に解決方法やアドバイスを求めているのではなく、単純に今の自分の感情や状況を理解してほしいだけだからです。相談した相手が自分の感情に同感してくれたら、女性は自分の気持ちを認められたんだという気持ちになり、機嫌が良くなります。

これが男性は論理で考え、女性は感情で考えていることの現れです。

このようなことから、女性部下に指示をした時に反論などをされたら、まずは女性部下の感情の部分に共感をしてあげて、それから論理的な説明をすると女性部下は自分の気持ちを分かってくれたんだと思って行動してくれるようになります。

女性部下と男性部下を区別しない。

女性部下と男性部下を区別したりしてはいけません。もっと詳しく説明すると女性社員を特別視扱いしてキャリアから外してしまってはいけないということです。

男性社会では女性に対して「弱い」「守らなければいけない」「かわいいものが好き」「すぐに泣く」などといったイメージが先行しがちになりますが、女性の中にはこのようなタイプの女性ではない可能性もあります。

例えば職場の中で男性社員が結婚したという報告を聞くと、家族を守る立場になるから今よりもっと仕事を頑張ってくれるだろう、などとポジティブに感じますが、女性社員が結婚したという報告を聞くと、近々出産で退職や育休などを取得するだろうネガティブな方に感じてしまいます。

また男性社員が昇格や昇進などをすると、キャリアアップが認められる傾向にありますが、女性の場合は、未婚の状態で昇格や昇進をすると婚期が遅れる、既婚の状態で昇格や昇進をすると、家族が犠牲になって可愛そうなどと行ったバイアス(思い込み)が生じてしまいます。

何が言いたいかというと、男性と女性で上記のようなバイアスを捨てさらなければ、女性はどんどんキャリアアップが遅れていき、最悪な場合は職場からいなくなり、企業にとっても日本の将来にとっても良くない未来に繋がってしまうようになります。

女性は自己肯定感が低く男性は自己肯定感が高い

さまざまな研究の結果、男性は自分の成果や実績を実際の成績よりも高く見積もる傾向が高く、逆に女性は実際の成績よりも低く見積もる傾向があるという研究結果がありました。

男性社員を管理職に昇格させると「任せてください」「がんばります」などと言ったポジティブな発言が返ってくることが多いですが、女性社員を管理職に昇格させると「私なんかで良いんですか?」「自身がありません」などと言ったネガティブな発言が返ってくることがあります。

また医学部生を対象にした調査では、外科手術を行ったあとの自己採点の結果では、男子学生のほうが高い点数を出していましたが、実際の教官による採点結果を見ると、女子学生のほうが高い点数を獲得していた、という調査結果がありました。

つまり女性は自己肯定感が男性よりも低い傾向にあるので、女性の発言に対して「やる気ない」「向上心がない」などと決めつけてはいけません。

女性社員に大きな仕事や役割を任せたい時は、女性の自己肯定感を認めてあげた上で、「君のこれまでの活躍を見てきて君にしかできない仕事だと思うんだ」「失敗しても私がサポートするからやってみないか?」などと言ったフォローの言葉をそえて仕事を依頼するのが良いでしょう。

女性からプライベートの相談を持ちかけられるようになろう

女性部下から彼氏の話しや休日の話しなど、仕事とは関係のないプライベートな会話をしてくるような関係になったら、男性上司のマネージメント力としては合格ラインです。

女性は警戒心が強く、なかなか心を開いてくれない傾向がありますが、プライベートの話しをしてくるということは、ある程度心を開いてくれている証拠です。心を開いてくれるようになれば、今まで以上に仕事を任せやすくなりますし、自分が困っている時に親身になって助けてくれる確率も高くなります。

女性部下とのコミュニケーションに苦手意識がある男性上司は、まずは女性部下からプライベートな会話をしてくるような関係性を目指すと良いかもしれません。相手に心を開いてもらうには、まずは自分が相手に対して心を開くことが大切です。つまり自己開示のというやつです。

まとめ

女性部下や女性社員を扱いにくいと感じている男性上司や男性社員の方向けに説明してきました。誤解してはいけないことは、女性社員を扱いにくいというレッテルを貼るのでなく、女性と男性では考え方や感じ方違うんだなということを認めてることが大切です。

今回説明した記事の参考文献です。

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