「Webデザイナーやめとけ」と言われる理由。現役Webデザイナーが説明。

「Webデザイナーやめとけ」と言われる理由。現役Webデザイナーが説明。

ネットの検索で「Webデザイナー やめとけ」と検索候補に表示されているところを見かけます。

今回は現役Webデザイナーの私が、「Webデザイナーやめとけ」と言われる理由と実際のWebデザイナー事情について説明します。

目次

結論:「Webデザイナー やめとけ」は嘘。「Webデザイナー やめとけ」と言われる理由

結論から先に言うと「Webデザイナー やめとけ」というのは嘘です。

検索結果に「Webデザイナー やめとけ」と表示される理由

まずはじめに検索結果に「Webデザイナー やめとけ」と表示される理由ですが、これはサジェスト機能と呼ばれる機能でユーザーが入力したキーワードから関連するキーワードを予測して表示させる機能です。

ここからわかることは「Webデザイナー」で検索している人の中には、やめたほうが良いのではないか、と思って検索してる人がいると推測できます。

しかし実際のところそんなことはありません。

昔はそうだったかもしれないが今は違う

「Webデザイナー やめとけ」というのは、私がWebデザイナーになる前の10年以上前からネットで言われていました。他にも「エンジニア やめとけ」や「IT土方」といったワードも検索候補や2ちゃんねる(現5ちゃんねる)でよく表示されていました。

昔は確かにそうだったかもしれませんが、今は全然そんなことないです。

昔はIT・Web業界が誕生したばかりだったこともあり、エンジニアやWebデザイナーなどの職務環境、待遇、チーム構成がしっかり整備されていなかったり、いろいろ模索段階の時代でした。

その結果、残業が多くて長時間労働が当たり前、帰れない、給料が低い、キャリアが構築しにくいなど、いわゆるブラック気質の高い職業だったことが「Webデザイナー やめとけ」と言われいる原因です。

では実際のところ今はどうなのか?について現役Webデザイナーが説明します。

「残業が多くて長時間労働が当たり前」「帰れない」は実際のところどうなのか?

昔は本当にそうでした。

私がWeb業界に入った2010年代初期の頃は大体みんな長時間労働しがちで徹夜をしていた時期も結構ありました。

家に帰れず会社で寝泊まりすることもありました。

特に受託制作や受託開発をしている企業はクライアントとの納期もあって、急な仕様変更があったら対応を迫られ(今でもたまにある)、納期直前はバグの解消なので徹夜をしているエンジニアやデザイナーが多かったです。

またプロジェクトをマネジメントするノウハウやテクニックも、今と比べると隙があってガバガバなところが、作業者の長時間労働を助長していたと思います。

しかし現在では長時間労働は効率が悪いことが証明され、働き方改革という言葉が政府から発信されたこともあり、昔に比べて長時間労働が大分改善されています。

また技術やソフトウェアの進化もあって、昔は手間の掛かる作業が今では簡単にできるようになったことも長時間労働が改善された理由でもあります。

ですので現在は残業が多くて長時間労働ということはほとんどありません。(もちろん案件や企業にもよります。)

「給料が低い」は実際のところどうなのか?

これも昔は本当でした。

昔は長時間労働が当たり前だったこともあり、働いている時間に対して貰う給料は低くかったです。また企業によっては残業代が出ないところも多いです。

そして今よりエンジニアやデザイナーの需要も低い傾向だったので、需要と供給のバランスから給料水準は低かったです。

しかし現在はどこの企業もエンジニアが人手不足で、エンジニアの養成スクールなども次々と開校されるようになって、若干エンジニアバブル的な勢いがあります。

またWebデザイナーにおいても、UI(ユーザーインターフェース)・UX(ユーザーエクスペリエンス)、サービスデザイン等の重要性や関心が日本でも年々高まっており、企業によってはCDO(最高デザイン責任者)なども設置されるようになる時代になりました。

それに伴ってデザイナーの需要も高まっています。

WebデザイナーはWebサイトのデザインを作ることがメイン業務ですが、HTML・CSS・JavaScriptを使ってフロントエンドのコーディングができるWebデザイナーであれば、給料水準は高い傾向にあると思います。

「キャリアが構築しにくい」は実際のところどうなのか?

これはWebデザイナーという職業がまだ比較的新しい職業なのでロールモデルがいないというのが、キャリアが構築しにくいと言われている理由です。

つまりWebデザイナーのお手本となるキャリアパスを歩んでいる人がまだまだ少ないということです。

一般家庭にインターネットが普及しはじめたのが大体1990年代の後半から2000年代初期の頃だと思いますが、そこからまだ20年くらいしか経っていないので、Webデザイナーの職業が今後どういうキャリアの選択肢があるかが模索段階の過程であるからです。

よく言われているのがデザインを極めたければデザインのエキスパートになったり、戦略立案がすきなら上流工程のWebディレクターになってゆくゆくはWebプロデューサーになったり、コードを書くのが好きだったら、フロントエンドエンジニアになって、エキスパートになったりとかが今見えているキャリアパスだと思います。

しかしWebデザイナーという職種はデザインを1つ作るにしろ、事業戦略、ユーザーの動向、デザインの流行、マーケティングなど、様々な要素を考慮しながら作る職業なので、どんな職業にも向いていると思います。

そう考えると結構選択肢があるのではないかと個人的には思っています。

まとめ:Webデザイナーになりたければ臆せず挑戦しよう。

以上「Webデザイナー やめとけ」と言われる理由について説明しました。

私はかれこれWebデザイナー歴10年以上経ちますが、やめたいと思ったことは1度もありません。

むしろこれからの時代どんどん需要や活躍できる場面が増えるのではないかと予想しているので、Webデザイナーになりたいなと思っている人はどんどん挑戦してみると良いと思います。

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